町会防災訓練実施報告
3月26日、あいにくの雨でしたが、予定通り町会防災訓練が開催されました。今回の訓練内容は、安否確認訓練をはじめ町会訓練では初めての試みでした。一部傘を差しながらの訓練になってしまいましたが、たくさんの方に参加いただきありがとうございました。
関東大震災から100年の今年、地域防災力を高めていけるよう、今後とも皆様のご協力をお願い申し上げます。
第1部 安否確認訓練
事前に配布した安否確認シートを出していただき、無事か救助を求めているかを確認する訓練です。
安否確認のシートを出していただくことによって、より早く、安否確認が必要な家がわかり、より迅速な救護活動が可能になります。町会防災訓練では初めての試みで、マンションは管理組合の方が、戸建ては町会役員が確認し、町会本部へ報告するという訓練でした。
安否確認シートの配布が直前だったにもかかわらず、マンション5棟と戸建て38戸の参加がありました。今後もこの訓練を継続し、より多くの皆様に参加していただき、減災につなげていきたいと思います。
この一枚のシートに記されたメッセージが、場合によっては人命にかかわるメッセージとなり、大きな役割を果たします。
第2部 防災訓練
1.本物の消火器って使うとどうなるの?
芝消防署三田出張所のポンプ隊隊長よりご指導を受けながら、本物の消火器を噴射しました。お子さんを含む代表の方々が実際に噴射してその勢いや時間を体感しました。最初に噴射されたときは、その勢いに皆さんから驚きの声が上がりました。
消火器は安全ピンを抜かなければ、レバーが握れないようになっています。まずは、大声で火事を知らせましょう。
次に消火器を持って火に近づき、逃げ場が確保できる状態で消火器を床に置きピンを抜きます。(写真はピンを紹介するために消火器を持ちあげています)
ホースの先をもって火に向けます。(ホースの根本だけを持つとホースの先がぶれてしまい、火に届きません)
レバーをぐっと握って噴射します。
噴射されるのはアンモニアの粉でピンク色に着色されています。かなりの勢いで噴射され、おおよそ13秒ぐらい続きます。この粉は無害ではありますが、噴射すると粉が舞うので吸い込むとせき込んでしまいます。
逃げる場所を確保すること。噴射が終わっても火勢が衰えないようでしたら、速やかに逃げてください。
2.簡易トイレというけれど、本当に固まるの?
三田一会館にて、参加者全員にポリ袋と凝固剤、お醤油で色づけした水を配布し、実際に試していただきました。備蓄はしていても、実際に使ったことがない方ばかりで、固まることやにおいの残り方を確認することができました。
醤油を入れた水をポリ袋にいれ、凝固剤を投入するとわずかな時間で写真のように固まりました。においが若干残ります。ポリ袋の口をしっかりと締め、可燃ごみで出します。
大きな災害が発生し停電すると、多くの集合住宅では断水します。また電気・水道が復旧しても配管の損傷の確認をしないと、水を流すことが漏水という二次被害を起こすこともあり、長くトイレが使えないことが想定されます。また、実際の災害時には、ごみ収集車が回るようになるまで日数がかかります。保管はマンションは専有部に、戸建ては敷地内にお願いします。回収が始まるまではゴミ出ししないでください。
大きな災害時には、トイレが使えません。トイレを探してさまよわないよう、在宅避難を続けられるよう、簡易トイレの備蓄をお願いします。
3.親子で考える防災クイズ
東京消防庁の監修の子ども向け防災クイズを実施しました。会場のお子さんに答えていただきながら、正解の解説を大人も熱心に聞いていました。
下記URLが当日のクイズです。全問正解を目指してチャレンジしてみてください。
https://fireap.tokyo.dsvc.jp/trial/introduction/1d00ab627020b04da1c7470b35d5b176
防災訓練総括
防災アドバイザーより
日ごろの備えが大事です。地震が怖いのはいつ起こるかわからないことです。夜、真っ暗な状況などこちらの都合に合わせてはくれません。皆さんには身の回りを確認しながら、安全に過ごせる工夫を是非していただきたい。
港区役所より
今年の9月で関東大震災から100年。港区でも様々な防災のイベントを企画しています。ぜひご参加ください。また9月から順次、区民一人に20個の簡易トイレを配布します。世帯ごと人数分となりますので、有効に備蓄してください。
町会より
今回は、あいにくの天気の中、大勢の方に参加していただきありがとうございました。今後も<まずは自分の命をまもる、そして隣近所で助け合う>をモットーに、地域の皆様とともに地域防災の練度をあげていきたいと思います。